「レミダ」と、インターナショナル乳幼児教育協会の講座 2014年夏
5月18日〜22日の5日間、イタリアのレッジョ・エミリアに行ってきました。
(市の中心部にあるムニキパーレ劇場(Teatro Municipale)前の噴水)
その期間は年に一度の「レミダデー」ということで、
インターナショナル乳幼児教育協会が主催するツアーに参加したんですよ。
(ナビゲーターはレッジョ・エミリアに長期滞在されている石井希代子先生)。
「レミダデー」というのは、レッジョ・エミリア市の民間機関、
「レミダ」(廃物を教育資材として扱う組織)が、
1年間の活動を報告するためのイベント。
今年は去年からの続きで、紙を素材したプロジェクトがいろいろ行われたようです。
したがって、今年のレミダデーは、2年にわたる紙のプロジェクトの集大成として、
展示が行われていました。
実はレミダデーは、毎年違う手法で行われるようで、
何年か前には市のあちこちに子どもの大型オブジェが飾られていたり、
大がかりな年もあったようですが、
今年はレミダの組織がある、
マラグッツィインターナショナルセンター内での展示に限定されていました。
レッジョ・エミリアの取り組みについては、秋田喜代美先生のお話や、
オルト保育園の実践などを通しても、いろいろ聞いていました。
しかし、実際に行ってみることで、
ようやく「レミダ」や「レッジョ・チルドレン」(レッジョ・エミリア方式といわれる、
主にドキュメンテーション等を軸にした幼児教育を行う組織)がどう関係しているのかが、
分かりかけた気がします。
簡単に言えば、
・ともに民間組織であり、マラグッツィインターナショナルセンターを基地に、
市と共同で活動を行っている。
・その活動対象は、マラグッツィインターナショナルセンター内にある園や小学校だけでなく、
市内全域の園や小学校など。先生に対する研修を通して、資材やノウハウの提供を行っている。
レッジョ・エミリア市では、各種の民間機関が市と完全な共同体勢で、
市民参加型のイベントを頻繁に行っているので、
ちょっと日本人にはその構図が分かりづらいような気がします。
先日、報告会があったので、「レミダデー」を担当したグループで報告書を作りました。
その一部。
(ウオルタークレインのイラストは、ウィキペディアから。版権は一応、切れています)
あいにく、レッジョ・エミリアは、その情報の流出にリジッドなので、
ここで他のページはお見せできません。
今度、ちゃんと許可を取って、記事にできたらいいのですが。
ツアーでは、マラグッツィーセンターの他、
ボローニャのレミダや、鯨幼稚園などにも訪れました。
さて、このツアーを企画したインターナショナル乳幼児教育協会 が、
この夏用に、ふたつの講座を用意しています。
一つは、連続のインターナショナル乳幼児教育者認定講座。
もう一つは単発で受けられる、夏期講座です。
なんか、エデュカーレの汐見編集長の顔もありますね。
別に、「園で英語教育を!」というような研修ではなく、
世界の叡智を現場に、というコンセプトです。
私も、いくつか参加してみる予定です。